【悲報】『ドラゴンクエスト・ユア・ストーリーズ』さん、なぜか炎上してしまう
本作は「ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁」のストーリーを原案にしたドラクエ世代が楽しめる作品で、シリーズ初の3DCG。初週4位、2週目7位と興行成績は上々で「ALWAYS 三丁目の夕日」「STAND BY MEドラえもん」を手がけた“ノスタルジーの名手”山崎貴氏が総監督と脚本を担当。
中年向けヒット狙いに盤石の体制を敷いたわけだが、キャラクターデザインが鳥山明氏でないために違和感を覚えたり、幼なじみのビアンカと富豪の娘のフローラのどちらと結婚するかという“ビアンカ・フローラ問題”がアッサリ描かれ過ぎていたりと肩透かしを食う場面が散在。特に終盤のラスボスと戦う場面は非難ゴーゴー。
山崎氏は「いいエンディングを思いついた」と自負するが、めでたしめでたしを期待したファンはガッカリどころか「ゲームユーザーをバカにした」とネットで酷評が相次いでいる。映画批評家の前田有一氏がこう分析する。
「ファンは今も自分がキャストのひとりで、ドラクエを達観して見ていないことに山崎氏が気づいていなかったのでは。ただ、ハリウッドにも負けないCG技術を持ちながら、毎回原作のいいとこどりにした、懐古調の作品ばかり求められてしまう山崎氏のアンチテーゼだとしたら共感に値する。いずれにしろ、今後は安易な映画化にブレーキがかかると思います」
また、主人公の名「リュカ」を小説版から流用し、原作者から訴えられるなど“パクリ問題”も浮上。しかも、宣伝物のアートディレクターが東京五輪ロゴで“パクリデザイナー”とバッシングを浴びた佐野研二郎氏というのも笑えない。
「『テルマエ・ロマエ』『海猿』でも問題になりましたが、映画界は原作者を軽視する傾向があります。SNSのおかげでひとつ炎上すると次々とアラ探しが始まるだけに、まずはファンの心を逆なでする内容かどうか立ち止まることが必要でしょう」(前出の前田氏)
中年のゲーム愛を軽くみると大ヤケドする。
8/20(火) 9:26配信 日刊ゲンダイ
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