ファミコンより長い歴史!「信長の野望」誕生から40年突破へ なぜ人気なのか
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織田信長や武田信玄などの戦国大名になりきって、天下統一を目指す人気ゲーム「信長の野望」。シリーズ第1作が発売されたのは、任天堂の家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」が登場する数カ月前の1983年3月のこと。40年近い歴史があります。21日に発売される最新作「信長の野望・新生」は、本編シリーズの17作目にあたりますが、なぜここまで多くの作品が出るのでしょうか。
◇戦国時代は日本人の心に刺さる
答えはシンプルで「売れるから」。同シリーズを手掛けたシブサワ・コウさん(コーエーテクモホールディングスの襟川陽一社長のペンネーム)に以前、インタビューをする機会があり、質問すると教えてくれました。
コーエーテクモホールディングスの子会社・コーエーテクモゲームスは、水滸伝や楚漢戦争、ナポレオン、太平洋戦争、幕末、源平合戦(鎌倉殿の13人と同じですね!)など、あらゆる歴史もののゲームを世に送り出しました。しかし、長寿シリーズになり、今なお定期的に出ているのは「信長の野望」と「三國志」です。
両作品に共通するのは、多くの個性的な武将が登場し、悲喜こもごものドラマチックな展開が楽しめること。戦国時代ものは大河ドラマでも定番で、戦国時代の三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)は繰り返しスポットが当たっています。日本人のDNAに刺さるものがあるのでしょう。
しかし、戦国時代のゲームであれば、何でも売れるわけではありません。しかし「信長の野望」はキッチリ売れるのです。もちろん、ゲームの面白さがあってこそなのですが、人気シリーズが定期的に発売され続けるのは簡単ではありません。そこには三つの理由が考えられます。
◇「なろう系」先取りか
一つ目は、力でのし上がれる戦国時代を疑似体験できること。戦国時代は平和と縁遠い世界ですが、先の見えない刺激もあります。そして私たちは「現代人」は、戦国時代がどうなったかを知っているので、やるべき「答え」が分かります。実力重視(家柄は重視しない)や経済の重要性(楽市楽座)、専門兵士を作り出す兵農分離……。原則的に、信長のやることを真似れすればよいのですから。
よくよく考えると「答えが分かる」このシチュエーションは、平凡な現代人が異世界に転生して、現代の知識を用いて大活躍する人気の小説ジャンル「なろう系」の「流れ」に似ています。「なろう系」が成功したのはここ15年前後の話ですが、40年前に思い付いたのは、なかなかスゴイのではないでしょうか。
◇歴史の勉強に
二つ目は、当然ながら歴史の勉強になること。つまり実際に「役に立つ」ですね。教科書を読むと呪文にしか見えない旧国名(安芸や武蔵など)が、ゲームに熱中するうちに、スラスラ覚えてしまいます。推しの俳優や声優の名前を覚えるのが苦にならないのと同じ。そして歴史は深く知ろうとすると、深堀りができ、他人よりわかることが増えると、さらに楽しくなっていきます。
ゲームが嫌いな人(特に親)は「ゲームは時間の無駄」「ゲームをするなら勉強しろ」と言うわけですが、「信長の野望」は無駄ではないのです。旧国名や城の名前をそらんじて、戦国武将の有名エピソードをスラスラ話す子供に対して、「余計なことは覚えるな」と文句を言う親はいないでしょう(笑)。
もちろん人によっては、ゲームからの知識を受け付けないこともあるでしょうが、逆に「ゲームのおかげで歴史が好きになった」という人もいるわけです。誰にもわかりやすく役に立つのです。
◇30年前から女性も活躍 間口広く
三つ目は、毎回テーマを変えてゲームの新味を持たせており、かつ社会の流行に敏感なこと。特に後者は重要です。例えば、マンガ「花の慶次」がヒットすれば、同作の主人公・前田慶次がゲームに登場。「おんな城主 直虎」の放送タイミングでは、井伊直虎をクローズアップ。常に話題性があるので、「遊んでみようか」となりやすいのです。
そして男の世界と思われがちな「信長の野望」シリーズですが、約30年前には既に有力武将の妻や娘が登場するなど、女性が活躍していました。シリーズ最新作の「新生」でも多くの女性が登場。映画「のぼうの城」の甲斐姫や、大河ドラマ「真田丸」に登場した小松姫(徳川家康の家臣・本多忠勝の娘)などは、男の名将たちに引けを取りません。
◇最新作はゲームに不慣れでもOK
複雑でマニアックに思われる「信長の野望」ですが、シリーズ新作の「新生」は色合いが異なります。最初のチュートリアルが充実しているのはもちろん、AIを搭載した部下(有能な武将)の助言に従うとトントン拍子に進み、初心者が遊んでも、相応に楽しめます。
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Source: ゲーム感想・評価まとめ@2ch