坂口博信「FF14は『FF』がびっちり詰まっている。「最後の幻想」は、仮想空間で「最高の実在」となった」
『FF』シリーズの生みの親――ミストウォーカー・坂口博信さんからのコメント全文
『FFXIV』に出会い
ひたすら懐かしいキャラとの出会い。チョコボが登場することは把握していたが、でぶチョコボやレガリアなどの行き交うマウントに始まり、天野さん(>>1)デザインのモンスターたちと遭遇したときは、本当に驚き、懐かしみ、初めて訪れた中高生時代の同窓会のような気持ちになった。ドット絵だったゴブリンたちが見事に天野色をまとったCGになっているではないか。モンスターのHPを削りながら、でもそれが抱きしめて頬ずりする行為であるかような気持ちになった。
システム
8年ほどの年月をかけたものということだが、その制作時間が故というだけでなく、スタッフたちの良い意味での執着心を感じさせる、非常に複雑で多岐にわたるものだった。システムの広がりと奥深さが、いまだハッキリとは見えてこない。もちろんまだプレイしはじめて1ヶ月ほどであるから、それはあたりまえなのだが、でも職業柄、感覚的にシステムのかたちを把握できる自分でもあるはずなのだ。でも、まだまだ深い。深いから入り込みたくなる。もっともっといこうよ。きっとさらに30年くらいしたら、この『FFXIV』世界は映画『マトリックス』みたいになってるよ。絶対的な仮想空間にきっと昇華している。
『FF』のテーマパーク
昨今、ゲームを扱ったテーマパーク内のエリアができつつあり、横目で見ながらちょっと羨ましいなーと思っていた。そんな中、この『FFXIV』世界に入り込んだ。そこは『FF』テーマパークだった。天野キャラと出会い、チョコボにのって大空を飛び、この世界を訪れるプレイヤーたちとともに冒険し戦う。素晴らしい。これぞ真のゲーム・テーマパークである。『FF』はすでに最上のものを手に入れていたのだ。羨ましがる必要なんて、これっぽっちもなかったのだ。この世界をつくりだしたスタッフ、その8年間の誠意ある努力、満ち溢れた才能に本当に感謝したい。これはすごい世界ですよ。すごいテーマパークですよ。『FF』がびっちり詰まっている。「最後の幻想」は、仮想空間で「最高の実在」となったのだ。
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