元イメエポ取締役がゴタゴタを語る!“派閥争いや社内政治が活発”“開発作品が赤字続き”
──御影さんもテイルズスタジオに参加していたんですよね。
小村氏:
そうです。御影さんとは背中合わせで仕事をしていました。
──御影さんはテイルズ時代はどのような方でしたか?
小村氏:
彼はものすごく好青年でしたよ。腰が低い方で。ただ当時作っているモノのクオリティは独特でした(笑)……。これは書いていいですよ(笑)。
──その後イメージエポックは崩壊していくことになるかと思うのですが、当時はどういった状況だったんでしょうか? あまり詳しく話せないこともあるかとは思いますが……。
小村氏:
ちょうどイメージエポックが「JRPG宣言」を行ってパブリッシング事業に乗り出すとともに、IPO(新規上場株)に向けて目立つ動きをしはじめた時期です。
当時僕は「経営戦略部」という部門にいて、現場を完全に退いていました。
そのため、経営周りでいろんな方たちがイメージエポックに入ってきて、その人たちが取締役や執行役員になったりしていったんです。
当時の会社の規模は120人ぐらいだったんですが、その結果、段々と派閥争いや社内政治が活発になってしまって。
それで会社自体も「作りたいものを作る」というよりは「自分が有利になるように、失敗しないものを作る」という保守的な雰囲気に変わっていってしまったんです。
──どうしてIPOをすることになったんでしょうか?
小村氏:
じつは、当時のイメージエポックは開発の請負仕事がいくつも炎上していて赤字続きで、それによる借金返済に追われている状況でした。
ディベロップは作り終えないとお金が貰えないのに対して、パブリッシングは発売して店頭に並ぶ前にお金が入るんですね。
だから、御影さんは「パブリッシングのほうが資金の回転が早い」ということに着目したんです。表向きはIPOだったんですが、
「お金の周りを大きくして速くする」ことでキャッシュフローを確保しようという戦略だったんですね。
──請負仕事が赤字ってどういうことですか?
小村氏:
見積もりが甘かったという事です。本来1年かかる仕事を10ヶ月で見積もってしまい、その差額が赤字になるみたいな感じですね。
ひとつひとつは小さな差額でも、積もり積もって大変な額になっていきました。
──それはなかなか大変ですね……。
小村氏:
御影さんはメディアとか外向けにはすごく「イイこと」を話したりするので、内部のスタッフはそれを見て「ウチの会社こんなイケイケなんだ」と思ったりしてしまう。
でも利益が出ているわけではないので、社員の給料は上げられないんですね。「赤字だから給料上げられないんだ」という話になって不信感も広がったりして。
1年目のキャッシュフローを回す賭け自体は成功し一瞬は光が見えたんです。ただ、それ以前に抱えていた仕事の負債がすごすぎて押しつぶされてしまった、というのが結論ですね。
──すさまじい話ですね……。「一瞬は光が見えた」というのも惜しいというか、つらい話です。
小村氏:
見えました見えました。だから、御影さん含めみんなの心さえ折れなければいけた……のかもしれないです。
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