連休でクレヨンしんちゃんの映画見たからレビューする(ネタバレ含む)
雲黒斎の野望 ×
爆発!温泉わくわく大決戦 △
オトナ帝国の逆襲◎
アッパレ!戦国大合戦〇
3分ポッキリ大進撃×
宇宙のプリンセス〇
逆襲のロボとーちゃん◎
サボテン大襲撃〇
ユメミーワールド大突撃◎
襲来!宇宙人シリリ〇
爆盛!カンフーボーイズ×
×…何が言いたいのか分からなかったレベル
△…×ほどではないが特に盛り上がりもしなかった
〇…「面白かった」とは言えるレベル
◎…泣いた、オススメできる
一応ネタバレ含むとは言うが極力見てない人でも読めるようには善処する
しんちゃんの映画の一番の魅力はしんちゃんを取り巻くミクロの事象と世界の命運みたいなマクロの事象がシンクロすることにある
ハルヒやエヴァみたいな所謂「セカイ系」と同じ方式で、
世界の命運みたいな大きな出来事も小さな出来事と通ずることで感情移入しやすく、
また登場人物たちの心理的距離とか小さな日常的な事象も大きな出来事と通ずることでよりドラマティックに引き立てられる
それが描けているかどうかというのが評価の大きなポイントなのと、
個人的にかすかべ防衛隊が好きだから野原一家だけじゃなくてかすかべ防衛隊にもちゃんと意味を持ってスポットが当たっていたかどうかがもう一つのポイント
じゃあ個人的に評価低かった順に書いていくよ
あらすじ:
敵の襲撃によって身動きが取れなくなってしまったタイムパトロールの導きで、
歴史をゆがめる時空犯罪者を止めるために野原一家が戦国時代にタイムスリップし立ち向かう
映画としてはかなり初期の作品
故に作品の方向性が定まっていなかったものと思われる
一応節々に野原一家の絆が垣間見得るシーンがあるものの、
それが大筋に全く影響しないので添え物にもなっていない
全編通して特に笑いもしなければ泣きもしなかった
前評判が良かったアッパレ戦国と勘違いして見始めたが終わったあと時間を無駄にした感がすごかった
スレッドURL:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1588417502/
あらすじ:
力を失い野原一家に流れ着いた未来の警備員「未来マン」の導きにより、
「3分先の世界」で暴れ回る怪獣を止めるため、野原一家がヒーローに変身!
これも何が言いたいのかよく分からなかった
物語冒頭で「正義とは何か?」って問いを投げかけて一応ラストでアンサーは出しているからまぁそういうことなんだろうけど大筋に影響してないせいで伝わらなかった
寧ろ序盤力に酔ってイキってたのが終盤強敵が出てきてから急に悲壮感出してこれが家族の絆!どん!とか言い出してはぁ?って感じ
かすかべ防衛隊もほとんど出番ないし未来マンも他力本願マンで顔すら出さないし時間無い中で無理やり形にしたのかな?って感じ
映画じゃなくてテレビの長編エピソードとかならギリギリ納得出来るレベル
あらすじ:
かすかべに突如進出した大手ラーメンチェーン店
それはとある秘技により人の心を捉え操ってしまう危険なラーメンだった
春日部を、世界を支配しようとする敵にかすかべ防衛隊がカンフーで立ち向かう
ほぼかすかべ防衛隊が主役
特にまさおに対しては強くスポットが当たっている
が、近年の作品とは思えないくらい平坦で盛り上がりに欠ける
特にラストは意味不明としか言いようがない締めで作品の辛うじて良かった点も吹っ飛ぶくらいこれは駄作だわって思わされた
あらすじ:
世界の温泉を守る温泉Gメンと、風呂が嫌いで世界の風呂を根絶やしにしようとする敵
その戦いの鍵は、野原家の地下に眠る「金の魂の湯」が握っていた!
泣き所みたいなものは特に無いがしんちゃんならではのおバカ全開で笑えるシーンは結構多かった
特に温泉がテーマというだけあってしんのすけやひろしが美女に鼻の下を伸ばしてはみさえに睨まれるってシーンは鉄板ながら何回出てきてもニヤっとしてしまった
夜明け告げるルーみたいな雰囲気ある
あらすじ:
ある日シロが庭から掘り出した不思議な手紙
それに導かれるように、しんのすけと野原一家は戦国時代にタイムスリップ
そこでは春日の地に住まう武士や姫、町人たちが息づいていて……
前評判の割には……という感じ
一本の映画としては十分楽しめるが、いかんせんラストシーンに集約しすぎていて野原一家の存在意義が微妙な作品だった
この作品はテーマとして「命」の持つ残酷さ、無情さが大きいと思う
それは戦国の世だったから、ということでもあり、現代においても事故や病気で人は簡単に死んでしまうということに通ずることではある
とにかくそれを伝えるのに徹していたのでそれはすんなり入ってきたし、しんのすけという視点を通じたことでより大人にとっても受け入れやすかったと思う
ただそれに特化しすぎていてしんちゃんの映画としては持て余す要素が多かったなという印象
何かオカマとか卑猥な表現とかが難しくなった
あらすじ:
地球と对をなす兄弟星「惑星ひまわり」
ふたつの星は人の心の余裕となるエネルギー「ひま」を分かちあっていたのだが、
近年地球人が余裕を失いすぎたせいで「ひま」は枯渇する一方だった
しかし、しんのすけの妹・ひまわりが惑星ひまわりのプリンセスとなることで、「ひま」の問題は解決されるという
宇宙の平和か、家族の絆か、野原一家は問われることとなる
しんのすけとひまわりの兄妹の絆、地球と惑星ひまわりの宇宙の命運がシンクロするという点では非常に分かりやすい展開で、
一度は喧嘩別れしてしまった二人が大冒険を通じて再び仲直りする、というストーリーラインとそこから兄弟(姉妹)は仲良くしようというテーマも伝わってくる
ひろしとみさえの二人が徹頭徹尾子供を愛する親として奮闘していたのも熱い
が、いかんせんひまわり側が感情描写のしようがないせいでしんのすけの一人相撲感が拭えなかったのと、二人の絆がテーマなのにしんのすけ側しか描写できないせいで感動も半減といった感じ
やろうとしていたことは悪くないんだが、ひまわりというキャラを扱いきれなかった点が残念
あらすじ:
ひろしに下された辞令、それはメキシコのとある田舎町に赴任しふたば商事メキシコ支部を作ることだった
みさえの強い希望で一家揃ってメキシコに引っ越すことになったしんのすけたち
しかし、引っ越し早々「動く人喰いサボテン」が出現し街全域を制圧してしまう
野原一家は、ご近所さんたちはこの危機を乗り越えることができるのか!?
野原一家というよりは、引越し先のメキシコのご近所さんたち(ゲストキャラ)にフォーカスが当たる作品
ポケモンの「みんなの物語」に近いものを感じた
それぞれのキャラは立っていたし、それぞれを通じて伝えたいことも分かりやすく、
かといって野原一家の意義がないわけではなく、彼らに良い影響を与え奮起させる役としてちゃんと役割はあった
とはいえ、やはりゲストキャラばかりにフォーカスが当たり野原一家が脇役的なポジションだったのは少し物足りない
引越しに関する一悶着でかすかべ防衛隊の友情シーンがあり、そこでは少し泣きそうになったが、
本編通してほぼほぼ大筋に影響はなく、ラスト~エンディングで思い出したように回収したのも悪印象
せめて本編中節々でしんのすけがかすかべ防衛隊の面々を思い出して寂しがったり勇気を貰ったりするシーンがあればもっと違ったと思う
主題歌も喧嘩別れしちゃったけど仲直りしようって感じでしんのすけと風間くんの関係とシンクロするのに
本編とあまり関係が無かったのも残念
あらすじ:
野原一家の前に突然現れた宇宙人、シリリ
彼は人を若返らせる「バブバブ」の力を持っており、
これによりみさえとひろしが子どもの姿になってしまう
シリリの目的でもあり、みさえとひろしを元に戻せる「スクスク」の力を持つシリリの父に会うため、
野原一家は春日部から遠く離れた鹿児島の南端を目指すこととなる
しかし子供だけの旅路は危険ばかりで……
しんのすけとシリリの友情、野原一家の親子の絆とシリリの親子関係、と基本に忠実にちゃんと考えて構築されている感じで普通に楽しめた
序盤の敵として出てくる宇宙人大好きおじさんがただの敵として終わらず終盤まで腐らず役割を持っていたのも◎
本編中の難点といえばかすかべ防衛隊の扱いが小さいところくらいだが、エンディングまでは普通に楽しめると思う
(以下若干ネタバレ含む)
ただ、シリリにしんのすけの友達として普通の日常を送らせたいと欲をかいたのか、
ラスト~エンディング辺りがやや強引で雑
そのせいでシリリ父もシリリがずっと尊敬していた偉い人って前評判と実際の子供みたいなメンタリティがちぐはぐなまま喧嘩別れで終わってしまった印象
エンディング以降の展開を無視するなら、宇宙船にシリリ母が乗り込んできてシリリ父にげんこつして夫が迷惑をおかけしましたあいつも苦労してんだなぁで締めた方が綺麗だったと思う
オトナ帝国の逆襲 ◎
あらすじ:
「20世紀博」
それは、大人たちが懐かしむ90年代の思い出を集めたテーマパーク
大人たちは次第に子供を放り出し、20世紀博にのめりこんでしまう
そんなある日、20世紀博は大人たちを呼び寄せ、子供たちを捕縛
「懐かしさの香り」により世界を90年代のアツい時代へと引き戻す計画を実行する
過去と未来、子供と大人、そしてそれぞれを繋ぐ現在と家族の絆がシンクロする
物語は大きく分けて20世紀博によって大人が囚われ子供たちが街に残される前半パートと、
20世紀博に乗り込み敵の野望を阻止する後半パートに別れるのだが、
それぞれのパートでかすかべ防衛隊と野原一家の両方にスポットがあたり、
前述の過去と未来、子供と大人
そしてそれを繋ぐ現在と家族の絆がそれぞれに描かれており、
受け取るものは多いがそれらがちゃんと噛み合っている
特に前半パート、懐かしさに飲み込まれ過去の遺物に縋り子供に戻ろうとする大人たちと
大人たちに放り出され、自分たちの力で生きていかねばならず大人の世界を垣間見ることになる子供たちの対比が非常に上手い
全てが収束するクライマックスもめちゃめちゃ熱いし、作画の迫力と相まってボロボロ泣いた
というか前評判が良かったからってこれを序盤に見たせいで後に見る作品のハードルが爆上がりした
一本だけ観るなら迷わずこれをオススメするが、何本か観るなら最後に回した方がいい
あらすじ:
ある日、何者かによってロボに改造されてしまったひろし
野原一家は初めは戸惑いながらも、次第に日常を取り戻していく
しかしそこに忍び寄る敵の陰謀
現れる人間のひろし
ひろしとひろし、果たしてしんのすけの父親に相応しいのはどちらの「ひろし」なのか──
個人的に父親モノに弱いのもあるけどボロッボロ泣いたし多分また見ても泣く
ひろしとしんのすけ、男同志の親子の絆と
ひろしとみさえ、夫婦の絆にフォーカスを当てた作品
ロボとーちゃんも間違いなく「ひろし」であり、
ひろしが家族を誰かに奪われそうになったら?家族の前でひろしが命を落としたら?といった本編では表現出来ない内容を擬似的に表現している
クライマックスの大盛り上がりのシーンがややサイコで引き戻される感があるのがやや難点ではあるが
とにかくストレートに熱いものをブチこんでくる名作
あらすじ:
ある日春日部の「夢の世界」を包んだ異常
それは子供たちは思い描いた自由な夢を見ることができる世界であり、
「夢の力」を使い尽くした大人たちは悪夢に飲み込まれるという
「ユメミーワールド」の存在だった
「ユメミーワールド」の謎を解く鍵は、時を同じくして春日部に現れた少女「サキ」が握っており……
しんのすけたちかすかべ防衛隊とサキの友情、
野原一家の親子の絆とサキ親子の関係のどちらもがしっかり描かれており、
安定して面白い作品だった
子供たちの三者三葉な友情感、特にネネちゃんの複雑な女性的な友情感にスポットが当たっていたのも興味深い
大筋的にはやや疎外気味のひろしとみさえにもしっかり見せ場があり、
特にサキに対してみさえが母親としての思いの丈をぶつけるシーンは泣いた
前に挙げた二作に比べるとトップの盛り上がり度はやや欠けるものの、
「そうそう、こういうのでいいんだよ」って感じで
求めるものはしっかり描かれている作品だった
推敲しないでだらだら書き流したから文章がばがばなのは許してちょんまげ
でも古い作品だからちゃんと物語になっているのかは心配
雲黒斎がとにかく酷かったし
風間くんにスポット当たってるのが好き
これを見たお陰で人間吠えれば強くなる事を学んだ
Source: 映画.net